ソフトウェア開発プロセス改善
プロセス改善の目的
ソフトウェア開発、Web制作において、自社を発展・向上させるためには、ソフトウェア開発プロセスの改善が有効です。
プロセス改善活動は、品質・コスト(価格)・納期いわゆるQCD (Quality, Cost, Delivery)を向上するために実施します。
QCDが向上すれば、顧客のニーズに応えることが可能となり、さらに企業ブランドを維持・向上させ、結果としてビジネスを成功させることができます。
QCD向上とは
高品質を実現
高品質を実現するためには、テストや各工程のアウトプットレビューを厳しく実施すること、開発工程そのものの品質を向上することが必要となります。
・テストや各工程のアウトプットレビューを厳しく実施することは、より多くの工数を必要とするため、コスト増の要因となりますが、今までのアウトプットの品質が悪く、継続してお客様からのクレームも多く発生しクレーム対応時間が増大している場合は、コストを度外視して取り組むことも必要です。
・開発工程そのものの品質を向上することも、一時的にはコスト増の要因となり得ますが、運用を定着することにより、恒久的にはプロジェクト管理や開発工数の削減等、コスト減を実現する手段となり有効な取り組みとなります。
短納期を実現
短納期を実現するためには、担当するリソース(メンバー数)を増やす、実装機能を減らすこと、開発効率を向上させることが必要となります。
・リソース(メンバー)を増やすことは、当然コスト増となり予算オーバーとなりかねません。実装機能を減らすことは、作業量を減らすことにより開発期間の短縮になりますが、当然お客様との合意に基づくことが条件ですが、お客様の満足感が得られない結果となるケースも発生します。
・結局、開発効率を向上させること、これこそが短納期を実現する手段で、コスト減を実現する手段にもなってきます。
上述のとおり、現状の経営環境(人数、予算等)の中で高品質・短納期を実現するには、現行の開発プロセスを見直し効率化を実現する必要があり、このためにプロセス改善が有効な手段となってきます。
プロセス改善の取り組み
プロセス改善の取り組みは、段階的に取り組む必要があります。
現状の分析と課題の抽出
まずは、現在の開発プロセスを分析し課題を見つけましょう。
・分析の観点が良く分からない、そもそも開発プロセスも定義していない、といった開発会社も少なくありません。
・分析を行うには、何らかの指標が必要となります。オフィース絵夢では、CMMI※能力成熟度モデルを指標にすることをおすすめします。
・CMMIでは、組織のプロセスの発展段階を5段階の成熟度レベルでモデル化しています。
※CMMI【 Capability Maturity Model Integration 】:CMMIとは、米カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所が公表したソフトウェア開発プロセスの改善モデルとアセスメント手法であるCMM(Capability Maturity Model)に、有識者の意見や多くのプロセス改善事例を反映させて作成された新しい能力成熟度モデルのこと。
先ずは、レベル2「反復できる」レベルを目標に、このレベルの特性と自社組織の開発プロセスとの差異(達成/未達成)項目を確認しましょう。
課題解決の実施
レベル2の特性と比較し、未達成項目の改善に取り組みます。
・未達成項目を改善するにあたり、現在のメンバーの負荷状況も加味しながら、改善の優先順位付けを行います。
・成熟度レベルは、プロジェクト管理の基礎を達成することからはじまり、定性的データ、定量的データの両方を使用して意思決定を行い、最終的には組織全体にわたる継続的な改善へと進む段階的な改善経路を提供しています。
・改善の効果を確認するために、定量的データを収集する仕組みの構築も必要となってきます。
継続的な改善活動
改善活動は、改善のための仕組みや規定を作成することが目的ではなく、その運用が定着してこそ改善活動の成果が発揮されます。
仕組みや規定を毎年見直し、更に効果のある開発プロセスに発展して行きましょう。
オフィース絵夢では、CMMIやソフトウェア工学論をベースに、現場に沿ったプロセス改善策を提案することが可能です。
「企業の成長」ならお任せ!どうぞ、お気軽にご相談ください。
お問い合わせは、こちらまで。